マクベス

作曲:ジュゼッペ・ヴェルディ
台本:フランチェスコ・マリア・ピアーヴェ。原作はウィリアム・シェイクスピアの戯曲。
初演:1847年3月14日、フィレンツェ、ペルゴラ劇場。改訂版の初演は1865年4月21日、パリ、リリック劇場。

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第一幕
11世紀のスコットランド。スコットランド軍を率いるマクベスとバンクォーは、魔女たちに行き会う。彼女たちの予言によれば、マクベスはコーダーの領主となり、さらにスコットランドの王になる。そしてバンクォーは王の父になるという。二人はもっと詳しく聞こうとするが、魔女たちは消えてしまう。そこへ使者が来て、国王ダンカンが、マクベスをコーダーの領主に任命したことを伝える。魔女の予言の前半が現実のものとなった。

マクベスの居城。夫からの手紙で予言のことを知ったマクベス夫人は、自らの野望を実現しようと決意を固める。召使いが来て、ダンカン王が間もなく城に到着すると知らせる。マクベスが入って来ると、夫人は王を暗殺するよう夫をけしかける。王が到着する。マクベスは短剣の幻覚を見て、王を殺しに行く。戻って来て、それがいかに恐ろしい行為だったかを妻に伝えると、もっと勇気を持てと言われる。二人と入れ違いにバンクォーと貴族のマクダフがやって来て、王が殺害されているのを発見する。マクベス夫妻は驚いたふりをして、皆と一緒になって犯人を糾弾する。

第二幕
マクベスは王位に就いた。亡くなったダンカン王の息子マルカムは、父王殺しの嫌疑をかけられてイングランドに亡命した。バンクォーの子どもたちが王座に就くという予言に不安を感じるマクベス夫妻は、今度はバンクォーとその息子フリアンスを亡き者にする計画を立てる。マクベスが親子暗殺の手筈を整えるため外出すると、夫人は今度こそ王位が揺るぎないものとなるよう祈る。

城の外で暗殺者が待ち伏せしている。バンクォーは不吉な予感を覚えて、息子に注意を促す。バンクォーは殺されるが、フリアンスは逃げおおせる。

大広間では祝宴が開かれ、マクベス夫人が高らかに乾杯の歌を歌う。そこへ刺客が戻って来て、バンクォーは始末したが息子には逃げられたことをマクベスに報告する。マクベスの目には、恐ろしい姿をしたバンクォーの亡霊が、席に着いて彼を責めているのが見える。夫人は取り乱す夫を落ち着かせることができず、人々は王の奇妙な振る舞いを不審に思い始める。マクダフは、犯罪者が王となった国を去る決意を固める。

第三幕
再び魔女たちが集まっているところへマクベスが訪ねて来て、さらなる予言を求める。幽霊が現れて、マクダフに注意せよ、「女から生まれた者」でマクベスにかなう者はいない、さらに、バーナムの森が動かない限り戦争に負けることはない、と告げる。またもうひとつの幻覚では未来の王たちが一人ひとり歩いて行くが、その最後の一人はバンクォーだった。恐怖のあまりマクベスは気絶する。魔女たちは姿を消し、マクベス夫人が夫を見つける。二人はマクダフ一家の殺害を決意する。

第四幕
スコットランド国境。故郷を追われた難民と共に、妻子を殺されたマクダフの姿がある。ダンカン王の遺児マルコムが、スコットランドに侵攻しようと、イングランドの軍勢を引き連れて国境へやって来る。

マクベス夫人は、夫と共に犯した罪にさいなまれ、夢遊病にかかっている。

城内の別室では、マクベスが敵の襲来に備えている。彼は決して心安らかに老後を送ることはできないのだと自覚する。伝令が来て、夫人が亡くなったことと、バーナムの森が動いているようであることを報告する。枝葉で体を覆ったイングランドの兵士たちが迫ってくる。マクベスと対峙したマクダフは、自分は自然分娩ではなく帝王切開で生まれたのだと告げる。そしてマクベスを殺すと、マルコムこそがスコットランド王であると宣言する。